店主随想

コミックもいける!新書判ブックカバー

友人が貸してくれた少女マンガにどハマり中。 青池保子の『アルカサルー王城ー』は14世紀カスティーリャ王国のドン・ペドロ一世が主人公。 戦争、陰謀、愛憎渦巻く歴史ドラマです。 さすがにこの表紙は、電車内で読むのは少々恥ずかしく、お借りした本をその…

『toc toc』とこぎん刺し

先日『toc toc』というスペイン映画を見ました。tocとは強迫性障害(Trastorno Obsesivo Compulsivo)のこと。 潔癖性で他人にさわれない女性、自分の意志とは関係なく下品な言葉が口から出ちゃうおじさん、鍵は持っているか、ガスの火を消したか、いつも不安…

加勢以多ってなに?

先日、文京区の肥後細川庭園で『加勢以多(かせいた)』という、変わった名前のお菓子に出会いました。細川家秘伝の、幕府への献上菓子で、もとはポルトガルから伝わったものだとか。 『加勢以多(かせいた)』という名前もポルトガル語の"caixa de marmelad…

『くらしずく』を終えて

『くらしずく』が終わって約二週間。 事後処理などで忙しくしていましたが、ようやく日常を取り戻しましたので、記憶が鮮明なうちに振り返っておきます。 『くらしずく』とは… 暮らしをより豊かにしたいと願う使い手と。 使い手の暮らしを想い、作品を生み出…

今年もよろしくお願いいたします

新年あけましておめでとうございます。 今年も、和の手仕事が持つ豊かさ、使う喜びをお客様とともに分かち合うべく、より楽しい店づくりを目指してまいります。 美しい品を慈しむことができるのも平和であってこそ。 みなさまにとって、平和で希望に満ちた一…

芝原人形・千葉惣次さんを訪ねて

千葉県長南町に「芝原(しばら)人形」という約140年伝わる土人形があります。 一度は途絶えた芝原人形を復元させたのが、四代目・千葉惣次さん。 千葉さんは人形づくりと同時に、全国の民具や伝承切り紙を収集し、研究もされています。 以前、なんとなく心…

お客様へお願いです

ご注文をいただいたにもかかわらず、その後、ご入金がなく、ご注文が流れてしまうケースが多々あります。 gmailやyahooメールをご使用の場合、当店からのメールが迷惑メールフォルダに入る可能性があります。 携帯アドレスをご使用の場合、当店からのメール…

今夜はお月見

きれいなお月さま見えるかな。

一年後をお楽しみに!

都内某所にて作家さんたちとミーティング。来年3月、浦和の楽風さんで行う展示会にむけて始動しました。 和気藹々と楽しそうに見えますが、これから作家のみなさんには、汗と涙をいっぱい流してもらいます! 一年後の今頃、おもしろい展示をお目にかけること…

波兎の由来は?

昨日、近くの浜辺を散歩していたところ、風が強くて白波が次々と立っていました。 その様子は、まさに兎がぴょーんぴょーんと跳ねているかのよう。 日本には「波兎」の文様が多くあります。 陸に住む兎が波と一緒に描かれる組み合わせが不思議でしたが、以前…

見応えたっぷり。三鷹で根付展

三鷹市美術ギャラリーで開催中の「根付 江戸と現在を結ぶ造形」を見てきました。 根付は江戸時代に煙草入れ、印籠、小型の革ポーチなどを紐で帯から吊るし持ち歩くときに用いた留め具。もともとは実用品だった留め具がユニークなデザインと精密な手わざによ…

祝開店!

横須賀に古書&ビジュアル洋書販売「Books&coffee Amis(エイミス)」がオープン! このお店は私の友人夫婦が開きました。 当店の和雑貨(紙文具と手ぬぐい、布小物)も置いていただいております。 店主のIさんは青山ブックセンターの最盛期を牽引してきた人…

祝十周年!

特注のロータスプレートでオープン時にお手伝いさせていただいた立ち飲み屋「ぼんそわ」さん。 新橋という居酒屋激戦区でも根強い人気を保ち、このたび10周年を迎えられました。 おめでとうございます! 庶民的な価格で美味しいお酒が楽しく飲めるお店です。…

真夏のしめ飾り講座

Facebookでシェアされていた記事を見て、急遽帰りの電車をキャンセル。三鷹図書館の「納涼!しめかざり講座・日本のおめでたい形」親子講座へ子どもなしで参加した。 先月、旅先の松本民芸館でユニークな形のしめ飾りに出会い、先週は吉祥寺のつみ草さんでも…

“ひと手間”のある暮らし展

来月、名古屋タカシマヤさんの催事に参加することになりました。イベントのテーマは「ひと手間のある暮らし」。 “ひと手間”ってなんだろう?と考えてみました。 一筆したためる、 お気に入りの品を長く使う、 季節のしつらいを楽しむ、などなど。 ふだんの暮…

全日本武術太極拳選手権大会に行ってきました

かれこれ十年近く当店とお付き合いいただいているお客様、Sさんが全日本武術太極拳選手権大会に出場されるので、千駄ヶ谷の東京体育館へ応援に行ってきました。会場が広くてびっくり! Sさんはご注文の際にいつも近況報告をしてくださいます。 「太極拳始め…

「根付と提げ物」展

いやはや、すごいものを見てきました。 たばこと塩の博物館「根付と提げ物」展。 これでもかとばかりに隅々まで技巧を凝らした精緻な細工の数々。根付師の執念のようなものがひしひしと。 それでいて、根付の題材となっているものにはユーモラスなものや変わ…

芹沢介のいろは―金子量重コレクション

あひろ屋の野口さんにお誘いいただき、国立近代美術館工芸館にて開催中の『芹沢介のいろは―金子量重コレクション』に出かけました。 昨年、金子量重氏がこの工芸館に寄贈した430点(!)を核に構成された展示は、多種多彩な芹沢介の仕事を俯瞰できる充実の…

数への服従が生み出す美

「名も無い津軽の女達よ、よくこれほどのものを遺してくれた。」 これは柳宗悦がこぎん刺しについて語った言葉です。(「工藝」14号) こぎん刺しの品を手に取る時、私もいつも同じ気持になります。 そして、柳は 「醜い「こぎん」はない。一枚とてない。(…

奪われる生命を美しい形にかえて

加藤キナさんの鹿革のコサージュ、入荷しました。 その素材である鹿革のお話を少し。 近年、鹿は日本各地で増え続け、農作物を荒らし、山の木々を枯らす害獣として捕獲されています。 廃棄されるだけになっていた鹿を「革」として活かそうとする取り組みが、…

竹細工体験

2/8、竹細工の一日体験教室に参加してきました。 教えてくださったのは八柳良介先生。 以前、日経新聞の文化欄で先生の記事を読んだことがあり、いつか習ってみたいと思っていたところ、案外チャンスは早くに巡ってきました。 八柳先生は、リタイアされてか…

あけましておめでとうございます

和雑貨 翠は本日より2016年の営業を始めました。 今年も作り手と使い手をつなぐ存在でありたいと願っております。 今後ともお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。

ゆく年くる年

そろそろ未さんと申さんの交代のときが近づいてきたようです。 今年も和雑貨を通じて、たくさんのご縁ができました。 ネットの片隅の小さな店を訪れてくださったすべてのお客様に、心より御礼申し上げます。 新しい年にはどんな出会いが待っているのでしょう…

おさる軍団、到着!

昨晩、生みの親の永田みどりママから、この子たちを引き継ぎました(永田さん、どうもありがとうございます!)。 これからみなさまのところへ無事にお届けするのが私の使命。 気を引き締めてがんばります!!

「東海道四谷怪談」見てきました

奇しくも赤穂浪士討ち入りの本日、『東海道四谷怪談』を見てきました。 鶴屋南北により、仮名手本忠臣蔵の外伝として描かれたこの歌舞伎狂言は凄惨なストーリー展開。 幸四郎の伊右衛門は殺人を重ねるたびに色気が増し、染五郎は一人五役の早変わりと、お岩…

『和からはじまる小さな旅』終了しました

『和からはじまる小さな旅』は無事に終了しました。 これまでの旅路を振り返りつつ、幸せな気持ちと旅の終わりの寂しさをかみしめています。 会期中、いくつものすてきな出会いに恵まれました。足を運んでくださったお客様、本当にどうもありがとうございま…

家族でつなげる 金沢桐工芸の昨日・今日・明日

今年の夏、岩本清商店さんにおじゃましました。 時代の変遷を受けとめながら、家族みんなでつなげていく伝統工芸。 金沢の町に根ざして歩みつづける桐工芸の明日に手応えを感じることができました。 インタビュー記事はこちらよりご覧ください。 wazakkasui-…

山ぶどう籠内布オーダー

「よそで購入した山ぶどう籠に、内布付けていただけないでしょうか?」 お客様からのご相談を受けて、手作りひなやの石川さんにお願いして、山ぶどう籠の内布巾着を作っていただきました。 この籠は口の部分が半円形、そして下の部分も台形と変則的な形。 石…

民芸好きにオススメ! 湯浅八郎記念館

JR中央線三鷹駅、あるいは武蔵境駅からバスで20分足らず。鬱蒼とした木々が生い茂るなかに湯浅八郎記念館があります。 ここは国際基督教大学(ICU)の敷地の中。ICU初代学長であった湯浅八郎博士が蒐集した民芸資料が無料で公開されています。 今日は終了間…

この籠、何に使うの?

工人まつりの竹細工を扱うブースでひときわ目立っていたこの大きな籠。作り手さんに「これ、何に使うんですか?」とたずねてみました。 ご本人も首をかしげつつ、 「家族みんなで麺類食べる時とか…」(8人くらいの大家族?) 「洗った食器や野菜の水切りと…