表紙絵のこと
インターネットの中に「和雑貨 翠」という小さな店を開いてから、まもなく二十年の月日が経とうとしています。 浮き沈みの激しいネットの世界で、長きにわたって続けてこれたのは、あたたかく見守ってくださったお客さまと、真摯なものづくりで支えてくれた…
毎日冷えますねー。 家にこもりきりで、ついついパソコンに向かっている時間が増えたので、なんとなく思い立ち、「表紙絵ギャラリー」をリニューアルしました。 ほぼ一ヶ月に一枚のペースで描かれた作品が180枚以上にもなっていました。 我が母ながらよくこ…
早いものでもう二月ですね。 今月の翠の表紙絵は「越後山脈と福島潟」です。 新潟で生まれ育った私にはとても馴染みのある風景。 冬になるとバードウォッチングが好きな親に無理やり連れられ、双眼鏡で渡り鳥たちを追いました。ちっとも楽しくなかったですけ…
今月の当店の表紙絵は「木槿(ムクゲ)」です。 「えっ、木槿って夏の花じゃないの?」と思われそうですが、木槿は秋の季語なんです。 早朝に開花し、夕方にはしぼんでしまう「一日花」 のため、そのはかなさを詠んだ俳句が多いなかで、一茶の それがしも 其…
6月の表紙絵は山形県の県花「紅花」です。 紅花はご存知の通り染料や化粧用の紅の原料として使われてきました。 「行く末は誰が肌ふれん紅の花」 これは芭蕉が紅花畑を前にして詠んだ名句。 私は一昨日、知ったばかりですが…。 自分が今、目にしている紅花は…
今日から8月。 うだるような暑さが続いていますが、夏休みを前にワクワクしてらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 当店でも今月は出張や夏休み等で、営業が変則的になっております。 ご注文の際には、左脇のカレンダーでご確認をお願いいたします。 さ…
今日から7月。今年も後半に入りましたね。 今月の表紙は、海へと続く松林を描いた「散歩道」です。 私の実家はすぐ裏手が日本海。住宅地と海の間にこのような松林があり、よく家族で散歩をしたものです。 海からの風は、冬はそれはそれは厳しいですが、夏の…
今日から6月。 月替わりの表紙絵は「花菖蒲」に変わりました。 たおやかで優雅な花菖蒲は日本的情緒たっぷりです。 ところで、花菖蒲とあやめとかきつばた、何が違うのかご存じですか? 正直なところ、私は今の今までまったく知りませんでしたが、あわてて調…
「スプリング・エフェメラル Spring ephemeral」という言葉をご存じですか? 「エフェメラル」とは「儚い」という意味で「春の儚いもの」「春の短い命」「春の妖精」などというニュアンスです。 早春、林の中で他の植物に先駆けて花を咲かせ、わずか2カ月ほ…
今月の表紙、タイトルは「春の兆し」です。 雪になじみのない地方にお住まいの方ならば「この景色がなんで春の兆しなの?」と思われるかもしれません。 しかし、雪国育ちの私としては、この絵が春の到来を告げる風景であることがよくわかります。 冬の間、木…
お客様より「今月の表紙絵は“ひいらぎ”ではなく“ひいらぎ南天”ではないですか?」とのご指摘をいただきました。 先日、私はこんな記事を得意げに書いたばかり。 http://www.qomono.com/qoblog.php?bloger=wazakkasui&entry=1259650836 写真を見て確認してみ…
早いもので今年最後の一ヶ月となりました。 当店の表紙絵も今日から「ひいらぎ」にチェンジ。 ひいらぎといえば、クリスマスの赤い実のイメージですよね。 なのに、この絵には実がありません! 不思議に思って描いた本人にたずねると、「この時期のひいらぎ…
今日から7月ですね。 今月の表紙は「アザミにとまるアサギマダラ」です。 「アサギマダラ」は長距離を移動することで知られる蝶々。 夏に日本本土にいたアサギマダラが秋になると遠くは台湾まで南下。 台湾で繁殖した子孫が春になると北上して、日本に戻って…
今日から6月ですね。 先月は最後に大失敗をしてしまい、お客様にご迷惑をおかけしてしまいました。 寛大なお客様のお蔭で救われましたが、これから同じ過ちを繰り返さぬよう、心を引き締めていかねば、と自分に言い聞かせています。 そんな心機一転をはかり…
朝、布団のぬくもりから去りがたい季節になりました。 今月の表紙は「尾瀬の草紅葉」。 晩秋の尾瀬は、湿原地帯が一面に紅葉し、夏とは違った枯れた趣きがあるそうです。 この連休中、関越道を通ったところ、沼田ICまでがものすごい渋滞。 冬を迎える前に尾…
今日から10月。先月までノースリーブを着ていたのが信じられないほど急に寒くなりましたね。 お天気も悪くて新商品の撮影ができず、困っています。 さて、今月の表紙は亜麻鷺(アマサギ)です。 鷺にもいろいろあるそうで、この亜麻鷺は夏には日本に飛来し、…
いよいよ今年も残り一ヶ月となりましたね。 2007年最後の表紙絵は「シクラメン」です。白い花びらから中心へ向かって赤味が濃くなっていくところがかわいらしいですね。 描いた本人によれば「葉っぱの濃淡を描くのが大変だった」そうです。 冬に咲く花はかわ…
ついこの間まで30度を超える暑さだったのに、雨が続いてすっかり肌寒くなりました。 いよいよ今日から10月。これからは果物がおいしい季節ですね。 表紙の絵も柿に変わりました。 今週中には新商品もご紹介したいと思います。もうしばらくお待ち下さいね。 …
今月の表紙は「鉄砲百合」です。 種子島の海岸にはこの花がたくさん自生していて、花の形状と原産地にちなんで、「鉄砲百合」という名が付けられたそうです。 白い花とすらっと伸びた姿には清楚なイメージが漂っていますね。 表紙絵ギャラリー更新しました h…
鉄線は、私の大好きな花です。 深い紫の色と蔓状にのびる葉っぱ。潔いかっこよさがあると思いませんか? 当店のダンボールにも、鉄線がデザインされています(お届けする商品の大きさによっては、当店専用ダンボール以外でお送りする場合もございます)。 表…
今日から5月。今月の表紙は今がちょうど見頃の石楠花です。 つつじより大振りで、花が集まって咲くさまはブーケのようですね。 赤やピンクなどもありますが、やっぱり可憐な白が一番素敵に感じられます。 花言葉は「荘厳」「威厳」だそうです。 表紙絵ギャラ…
関東では、この週末に桜の見頃を迎えました。 皆様はお花見に行かれましたか? 私は昨日、文京区の播磨坂でお花見をしてきました。 お天気はいまひとつでしたが、道沿いにずらっと並ぶ桜はまさに圧巻。 風が吹くと雪のように散る様もとてもきれいでした。 さ…
その方は、かなりの“和雑貨 翠”通です(そんな人いるカナ?)。 実は、この椿、2003年にも表紙の題材として使われたことがあるのですが、描いた本人もすっかり忘れていたらしく、また同じ花を描いてしまったというワケなんです(笑)。 花の向きが反転しただ…
今月は、平安朝の雅びな遊び道具「貝合わせ・春蘭」です。 実は、2月の表紙には、昨年の暮れから別の絵を用意していたのです。 雪深い冬の山を描いた、なかなかの力作だったんですが、暖冬でどうにもしっくりこない……。 急遽、過去の絵のストックから、貝合…
今年初めての表紙は万年青(おもと)です。 暑さ寒さに強く、四季を通じて葉を緑に保ち、初冬に赤い実をつけます。 「不老長寿の植物」として古来からめでられ、これがあると「万年家が栄える」といわれています。 お正月にふさわしい、大変縁起のよい植物で…
いよいよ師走に突入ですね。 今月の表紙は、冬の渡り鳥「ジョウビタキ」です。 夏の間はシベリアやモンゴルにいて、寒くなるとはるばる日本まで飛んでくるそうです。 こんな小さな鳥のどこにそれだけのエネルギーが秘められているのでしょう。 市街地でも見…
今月は、バラ科の「はまなす」。 北海道から本州北部にかけて海岸に自生しています。絵に描かれている実は、ジャムなどにして食べられるそうです。 実際のところ、このはまなすの下絵をスケッチしたのは初秋。「青々としている葉を見ながら、枯葉っぽく描く…
今月の花は、砂浜に咲く「浜昼顔」です。 私の実家は、すぐ裏が海水浴場だったので、幼い頃はこの花を何度となく見かけました。 海辺の景色に溶け込んでいて、あまり意識することもありませんでしたが、今、あらためてみると、妙に懐かしいです。 砂地に這う…
いつのまにか季節はめぐって、はや6月。 今月の表紙は「野あざみ」です。 花も葉っぱもツンツンして、媚びていないところがいかにも野の花らしいですね。 表紙絵ギャラリー更新しました http://wazakkasui.com/bn/index.htm
今月は「著莪(しゃが)」です。アヤメ科。日陰や湿り気のあるところに生育する花だそうです。 たまたま昨日、井の頭公園(動物園)の周りを自転車で通ったら、著莪があちこちで見られました。 木陰に可憐に咲く花は一日花。午後にはしおれてしまうそうです…