「この風呂敷、洗えますか?」という質問をいただくことが度々あります。
製作元の文言どおり「ポリエステル、綿は大丈夫ですが、レーヨンや絹はドライクリーニングでお願いします」とお答えすると、「じゃあ、買うの、やめた!」となるケースが結構あるのです(涙)。
通常、風呂敷は洗うことを前提に作られてはいません。しかし、風呂敷を洗濯したいと思われる方が少なからずいらっしゃるのは事実です。
とにかく販売している立場としては、一枚でも多く買っていただきたいのが本音。
「タグには洗濯ダメって書いてありますけど、実際には全然大丈夫ですよ〜♪」と言いたいがために、自分の風呂敷で実験してみることにしました。
今回、実験台になってもらったのはレーヨンの「はいからもだん・花玩具」
普通の洗濯機で普通の洗剤で普通のコースで洗ってみました。それがこちら。
ゴワゴワしているのがおわかりいただけますか。
新品の風呂敷(下)と重ねて置くと歴然ですね。あちゃー。
洗濯の結果、風呂敷に起きた変化は以下の通り。
●大きさが元々のサイズの5分の4くらいに縮みました。
●風呂敷の縁がよれよれになりました。
●ちりめんの風合いがゴワゴワになりました。
●犬張子がこんな顔(写真・左)になりました。
でも、まだアイロンという強い味方が残っています!
スプレー式のアイロン用仕上げ剤を使用して、当て布をして、ちょっとずつ延ばしていく感じでアイロンをあてていきました。
それがこちら↓(下が新品、上が洗濯したもの)
アイロン後の結果は以下の通り。
●68センチ四方の風呂敷を元のサイズに戻すことはできませんでした。
(洗濯後、54センチくらいだったのが、アイロンで59センチくらいになりました)
●新品と比べると多少くたっとした感じになりました。
↓洗濯後アイロンをかけたものの生地のアップです。
【結論】
縮むことは避けられません。
風合いも若干変化します。
しかし、洗濯したからといって使えなくなるわけではありません。
普段遣いであれば、支障はないでしょう。
残念ながら当初、想定(期待)していた「全然大丈夫」という結論には至りませんでした。
当店としては、洗濯を推奨することはできませんが、汚れが気になる場合には洗濯してもよいと考えます。
(レーヨンの場合にかぎり。絹はもったいないのでやめましょう)
クリーニングで大事に使うか、こまめに洗濯してガンガン使うか、それは個人の自由です。
私は、といえば、よっぽどの汚れがないかぎり、洗濯せずに使い続けます。
風呂敷は便利でエコなニッポンのツールです。
どんな形であれ、普段の暮らしの中に取り入れて楽しんでいただきたい、と考えています。
風呂敷 「はいからもだん・花玩具」http://www.w