綿引千絵さんの漆塗りワークショップ

なんだか地味な画像でごめんなさい。これ、今日参加してきた綿引千絵さんの漆塗りワークショップで私が作ったかんざしバレッタなんです(未完成)。

WSといえば、何を作るか最初から決まっているのが普通ですが、今回は自分が何を作るかデザインを考えるところからのスタート。

作るものを自分で決めるというのは、ふだん手作りをしない人間にとっては案外難しいもの。ハガキ大の皮を手にして、ああでもうないこうでもないとシミュレーションしてから、皮をはさみでチョキチョキ。コンピュータみたいにUndoがきかないってこわい。どんな単純な形でもドキドキするもんですね。

皮を水で濡らして成形し、乾かしたあとはいよいよ「拭き漆」による生地がため。

かぶれにくい漆での作業とはいえ、手袋をしてからは、テーブルの上のもの以外どこも触っちゃダメ。そういう時に限って鼻がムズムズしてくるのはなぜだろー?

漆を刷毛で塗り、染み込ませては様子を見つつ、また塗って、を繰り返し、染みこまなくなったところで、拭きとって今日のWSはおしまい。

実は、ここまではまだまだ序の口で、残りの工程が20もあるとか。それを綿引さんが20人分すべて仕上げてくださるときいて、想像するだけでクラクラしました。頭が下がります。

漆については本の知識でなんとなくは知ってはいても、素人が実際に触れる機会はまずありません。このWSのおかげで、漆塗りを身近に感じる貴重な経験ができました。

綿引さんのお話によれば、「現代は庶民がよい漆器を使える最初で最後の時代かもしれない」とのこと。

縄文時代から続く漆の技を絶やさないためにはどうすべきか。

現代の漆業界を取り巻く状況を見れば、簡単に答えが出るような問題ではありません。

でも、私も和の雑貨を扱うひとりとして、漆のためにできることを何かしら考えていきたいです。

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