先週、六本木のミッドタウンで行われたニットのファッションショーに出かけました。なんて場違いな!と私を知る人なら誰もが思うでしょうが、デザイナーさんから直々にショーに招かれるという名誉にあずかり、喜び勇んで会場へ。
実は、そのデザイナーさんとは今まで一面識もなく、さらにはロシアの方だったのです。
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そもそものきっかけはモスクワ在住のMさんが翠でお買い物をして下さったこと。
当店の品々をMさんがお友達であるデザイナーのリューダさんに見せ
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翠のサイトを二人でご覧になり、今度はリューダさんがうヴぇやの行灯をMさんを介してご注文
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「1月に日本に行くので私のショーに来て下さい」とお誘いが!
という経緯を辿ったわけです。
ファッションショーに何を持っていけばいいのでしょうか?とMさんに相談したところ、「彼女はおにぎりが大好物ですよ」とのアドバイス。なんと!おにぎり持参で出かけちゃいました。
リューダさんのニット作品は、日本の糸を用いて繊細に織られたもの。
従来のニットのイメージを覆すような大胆なフォルムはとてもかっこよく、シンプルな色づかいは素材のクオリティの高さを存分に際立たせていました。
デザインから感じたのは、飾り気のない、潔い美しさ。
日本の美意識にも共通したものがあるように思えました。
ショーの後、おにぎりなどの差し入れを手渡し、拙い英語と「スパシーバ(ロシア語のありがとう)」の連発でなんとか感謝の気持ちを伝えました。
リューダさんからは、ぜひモスクワに来て下さい、との嬉しいお言葉と素敵なベストのプレゼント!
とても気さくで理知的なリューダさん、たちまちファンになってしまいました。
今回の素敵な出会いはMさんが橋渡し役を務めて下さったことで実現しました。
日本の工芸・モノ作りを応援したい、という私の気持ちをMさんが十二分に汲み取って下さり、それをリューダさんに伝え、日本の手仕事を評価されているリューダさんが共鳴したからこそ、このつながりが生まれたのです。人と人とのご縁ってなんて素晴らしいのでしょう。
私が翠を始めた当初は、雑貨の販売を通してこのような出会いがあるとは予想もつきませんでした。
今までは、日本のお客様に向けて、日本の文化を知って、誇りを持ちましょう、という気持ちで仕事をしてきました。
でも、実は、ネットを通じて世界中にも発信していたのだ、世界への扉は開いていたのだということに気づかされた次第。
国境を越えた出会いの余韻に浸りつつも、これからも日本の手仕事をきちんと紹介していかねば、という使命感にも似た気持ちがこみ上げてきたのでした。
以下はリュドミラ・ナルソヤンさんのwebサイトです。
ロシア語ですが、素敵な作品の写真がご覧いただけますよ。