皮から革へ

昨日は国立・器の店ノーションさんで開催されている加藤キナさんの個展へ。

一年ほど前から野生の鹿皮を使ったカバン作りに取り組み始めた二人。

野生ゆえの皮のキズや厚みの違いなど、個体差の大きい素材を自分たちの技術と知恵で克服し、皮から革へと見事に変換させた彼らの品には堂々とした風格がありました。

夕方からは鹿と猪のパテをいただきながらのお話会。

太古からの鹿と人間とのかかわりや、狩りや肉を食べることの人間の本質的な欲求、生態系の問題、害獣駆除の行政のあり方、経済的な問題などなど、「鹿」にまつわる様々な話題が次から次へと飛び出して。頭のなかでまだ消化しきれていませんが、実に興味深かったです。

特に、日光でお一人で鹿の皮を剥いでらっしゃる須藤さんのお話や動画からはリアルな命との対峙が感じられました。

須藤さんやキナさんたちのこのような活動がこれからどう広がり深化していくのか、今後も目が離せません。

加藤キナさんの個展「鹿の森 Le bois des cerfs」は12月5日まで。

器の店 ノーション 

〒186-0004  東京都国立市中1−18−16ミンコートグランデ1F

http://notion.main.jp/