先日でかけた府中市美術館のレクチャーで「伊藤若冲の絵には仏教的な世界観が反映されている」という話を聞きました。彼の絵には生きとし生けるものに対する慈しみ深いまなざしが宿っている、と。
確かに展示されていた《垣豆群虫図》のカマキリやバッタなどは細部まできっちり描かれ、そしてそれがなんとも愛らしく、魅力たっぷり。大いに納得したのでした。
しかし、ふと思ったのです。
これは若冲一人に限ったことではないんじゃないかしら?
若冲の精密さとは全く異なるものの、日用品である手ぬぐいのデザインにでさえ生きとし生けるものへの愛情は息づいているように思うのです。
もはや仏教徒でもなんでもないけれど、
こういう時、「和」っていいな〜、としみじみ思います。