雪に魅せられたお殿様

本日、雪にまつわる品を二種類アップしました。

「雪のかほり 文香」と「花鹿のポストカード」です。

この二つ、いずれも雪の結晶のモチーフが使われています。これは江戸時代に日本ではじめて雪の結晶を科学的に観察した『雪華図説』に収められたもの。

この本の著者は、古河藩の第四代藩主・土井利位(としつら)。長年にわたり雪の結晶を顕微鏡で観察し、スケッチしたのだそうです。

そして、この雪華は工芸品や着物の文様としても流行し、利位は「雪殿様」と呼ばれたとか。

自然科学として観察された雪の結晶が、文様として江戸庶民に親しまれたところが愉快ですね。

雪の造形は自然が創りだしたものでありながらとてもロマンチック。

江戸時代に、降り積もる雪を飽くことなく眺めていたロマンティストなお殿様にも思いを馳せて、雪のデザインをお楽しみくださいね。