『藍染の絞り〜片野元彦の仕事』展と片野氏の生前をよく知る写真家、藤本巧氏の講演会へ。
まず驚いたのは、型染めをしていた片野氏が絞り染を始めたのは、57歳の時だということ。しかも「有松・鳴海の絞りを再興してくれ」という柳宗悦のたっての願いから。
河井寛次郎に教えを請えば「過去の絞りを焼き捨てて、その畑に自分の種を蒔いて育てるのだ」と言われ。
民藝の大家たちの無茶ぶりもすごいけれど、それに困惑しつつ懸命に応え、繰り返し繰り返し染めることで、独自の絞りを確立していった片野氏と娘のかほりさん親子の生き様に感動。
そして、藍と白の清々しい美しさと絞りの多彩な表現が目に焼き付きました。