金曜日の夜「母の日」ギフトの出荷をすべて終え、解放された気分で上野の国立博物館へ向かいました。
お目当ては「鳥獣戯画展」。
ゴールデンウィークも終わったばかりだし、金曜の夜だし、きっといつもより空いているはず!
…と思い込んでいたのはどうも私だけじゃなかったようです。
入口では、「甲巻(鳥獣戯画は甲乙丙丁の四巻構成)は110分待ち。20時までに甲巻の列に並べば見れますよー」とのアナウンス。その時18時半。
引き返すべきか悩みながらも、「ええい、ままよ!」と博物館に入館。
第一会場は高山寺の中興の祖である、明恵上人にまつわる仏画や高山寺が所有する絵巻物など。高山寺の国宝って「鳥獣戯画」だけじゃないのですね。
特に「華厳宗祖師絵伝」はわかりやすい物語とイラスト(?)で絵本を読んでいるようなおもしろさ。こちらはゆったり楽しめました。
第二会場の「鳥獣戯画」は未だかつてこれほどの行列を見たことがない、というくらいの長蛇の列。乙丙丁巻を見るのに50分待ち、その後、甲巻を見る列に再び並び始めたのは21時ちょっと前(当初より一時間延長されました)。そこからが長かった〜! 一緒につきあってくれた友人がいなければとっくに心が折れていたでしょう。
延々と並び続け、ようやく「鳥獣戯画」甲巻に辿り着いたのは22時50分頃。対面時間はわずか一分ちょっとでした(立ち止まって見ていると係の方に注意されます…)。
果たして「鳥獣戯画」はそこまでして見る価値があったのかどうか───実のところ、今はまだよくわかりません。
しかし、修復されたばかりとあってコンディションもよく、自由闊達で迷いのない墨の線、擬人化された兎や蛙などの動物の愛らしさ・ユーモアは万人の心を捉えるだけの魅力がたっぷりでした。12世紀の人も現代の私達も、動物に向けるまなざしにはそう違いはないように思えました。
博物館を出た時にはすでに23時を回り、ぐったり。
これから「鳥獣戯画」を見に行かれる方はこちらのtwitterで混雑状況を把握してからお出かけされることをおすすめします。暇つぶしの本や飲み物もあるといいでしょう。
https://twitter.com/@chojugiga_ueno
私の体験談で並ぶ気が失せた方にはこちらをどうぞ。