『toc toc』とこぎん刺し

弘前こぎん研究所 津軽こぎん刺し ミニポーチ
先日『toc toc』というスペイン映画を見ました。
tocとは強迫性障害(Trastorno Obsesivo Compulsivo)のこと。

潔癖性で他人にさわれない女性、
自分の意志とは関係なく下品な言葉が口から出ちゃうおじさん、
鍵は持っているか、ガスの火を消したか、いつも不安になるおばさん、
なんでも計算したり数えないと気がすまないタクシー運転手、
シンメトリーにこだわり、床の線が踏めない男性、
いつも言葉を反復して言ってしまう女の子、

ちょっと変わった障害を持つ患者たちがメンタルクリニックの待合室で鉢合わせ。みんなでグループセラピーを始める、というドタバタコメディ映画です。

私などは、鍵やSUICAを探しては鞄の中をひっくり返すことが多々あり、友人に「ナイナイ病のゆみちゃん」と言われていたので、鍵おばさんには大いにシンパシーを感じてしまうのですが、ふと、こぎん刺しを見た時、もしや、こういう刺し子を生み出した人も「数を数えないと気がすまない人」だったり「シンメトリーにこだわる人」だったのかもしれないな、と…。案外、そういう人のほうがすごい作品を作れちゃうかもしれません。

映画の登場人物たちは極端な例ではあるけれど、どんな人にもそれぞれ癖はあり、その個性を互いに尊重し、受け止めようというポジティブさに好感の持てるゆかいな映画でした。

 

こぎん刺しのページ

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今度の日曜日はへぐりマルシェへ!

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3月17日(日)はへぐりマルシェに参加します!
山と田んぼに囲まれた小さな集落の、小学校(現在は廃校)の校庭が会場です。
去年5月に参加した時は、小鳥がさえずり、緑がいっぱいののどかな環境に、子どもたちの声がこだまし、なんとも幸せな気分でした。

当店はこぎん刺し、藍染の布小物、手ぬぐいなどを販売します。
都会で疲れた人にこそ、おすすめしたいマルシェです。

3月17日(日)11:00〜16:00
場所:旧平群小学校
主催:南房総リパブリック
https://mb-republic.com/heguri/

岩手から胡桃かごバッグが到着!

岩手県遠野市で胡桃のかごを制作されているKagocco Pepinさん。

かご好きが高じて、最初は神奈川県の林や低山でアケビなどを採り、かご作りを独学で始められました。

「東北で籠づくりがしたい」との思いから、2013年遠野市に猫とともに移住。

胡桃かごの素材収穫から作製まで一貫して、ご自身で手がけられています。

 

今回作っていただいたのは、胡桃の裏を使った、B5サイズの網代編みと、表を使った幅広ひご、A4サイズの市松編み。

山ぶどうとは異なり、くるみの皮は表(白)と裏(茶色)、両方使えるため、表と裏を組み合わせたデザインが多いのですが、Kagocco Pepinさんの籠は表裏どちらか一方のみを使われるので、シンプルでモダンな印象です。

 

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Kagocco Pepin くるみ籠バッグ (網代編み)

 

以下は胡桃の樹皮の外側を表にして編まれています。豊かな表情が魅力的です。

マチが広く、市場カゴのような貫禄のあるかっこいい籠。

 

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自然の恵みから生まれた胡桃かごは、長く使えば使うほど、色艶を増してきます。

Pepinとはフランス語で「種」の意味。

種から植物を育てていくように、胡桃かごをじっくりと自分だけの存在に育ててみませんか。

猫ちぐらが復活、マタタビの枝のオマケ付き♪

当店ではかつて、「猫ちぐら」という藁でできたニャンコのおうちを扱っておりました。

しかし、一時期メディアで多く取り上げられ、あまりの人気と作り手不足のため、「6年待ち」という事態に。

その時点で当店では、お取り扱いをやめるという決断をしました。 うちのような個人商店が、6年後に存続しているかどうか、自信がなかったのです…。

 

あれから時は過ぎ、それでもなんとか続いていた当店に、このたび関川村猫ちぐらの会の方からご連絡をいただきました。

最近では、猫ちぐらの作り手さんが増え、慢性的な品不足が解消したとのこと。

 

久しぶりに入荷した猫ちぐらは、懐かしい藁の香りがいっぱい。

きれいな編み目は昔と変わらず。

以前の作り手さんのお名前を目にして、ご健在なんだなぁと嬉しくなったり(猫ちぐらには作り手さんの名前が書かれたタグがついています)。

 

新潟産コシヒカリの藁約20把を使った「猫ちぐら」。

今では、いろんな素材、いろんな編み方の猫ちぐらが販売されていますが、関川村が本家本元。

美しい藁の編み目は、農村の工芸として受け継がれてきた伝統を感じていただけると思います。

今回入荷分には、マタタビの枝のオマケ付き。今なら即納できますよ。

 

関川村猫ちぐらの会 猫ちぐら

 

関川村 猫ちぐら

弟のうちで飼われている、保護猫キキです。臆病な子も猫ちぐらの中なら安心!

 

千葉のキョン

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ひさしぶりに革作家、加藤キナさんの品が入荷しました!

害獣として駆除され、廃棄されるだけの動物を革として活用し、新たな形でよみがえらせることに取り組むお二人。
千葉県に生息していたキョンの革を使って、キーリングを作ってくださいました。

キョンは小型の鹿の一種。レジャーランドから逃げ出したものが野生化し、農作物を荒らして増え続けています。
キョンは気が荒く、藪に入り込むため、身体には傷がいっぱい。
使える革はごく一部で、入手も困難です。
しかし、その革はきめがとても細かく、高級品とされています。

稀少なキョン革を使ったキーリングはぷっくりと柔らか。しずくのかわいらしい形が手になじみます。
手縫いの美しいステッチと極上の触り心地をお楽しみください。 

 

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加勢以多ってなに?

先日、文京区の肥後細川庭園で『加勢以多(かせいた)』という、変わった名前のお菓子に出会いました。
細川家秘伝の、幕府への献上菓子で、もとはポルトガルから伝わったものだとか。

 

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『加勢以多(かせいた)』という名前もポルトガル語の"caixa de marmelada カイシャ・ダ・マルメラーダ"が変化したそうです(変化しすぎな気もする…)。

マルメロの実を砂糖で煮たお菓子が、マルメロが入手困難でかりんで代用。スペインのメンブリージョとよく似ています。
正直一個じゃ物足りないけど(笑)、品のいい、春らしいお菓子でした。

*写真の桐のトレーは、当店の人気商品、岩本清商店さんの「ちょこっとトレー」です。

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レターパックに手ぬぐいは何枚まで入るのか?

「手ぬぐい何枚までレターパックライト(送料360円)に入りますか?」というご質問をよくいただきます。

当店では、以下の基準でお送りしています。

あひろ屋手ぬぐいの場合

 個包装なし→6枚まで

 個包装あり→4枚まで

梨園染手ぬぐいの場合

 6枚まで(梨園染はもとからPP袋に入っています)

レターパックプラス(送料510円)は上記にプラス2枚まで、とお考えください。

ギフト包装をレターパックで、というご希望の場合には、袋とお品物は別々にお送りして、袋詰はお客様にお願いすることになります。

なお、プラスチックごみ削減のため、あひろ屋さんの手ぬぐいは今後、お申し出のないかぎり、個包装はいたしません。

ご理解のほど、よろしくお願いいたします。